広告・広報用語
アド(AD) advertising(アドヴァタイジング)
広告のこと。
複数形はads(アッズ。アズ)
なので、googleリスティング広告の表記はads。他にたとえば
- 店頭の張り紙による店舗単独の求人広告はjob ad
- Webサイトによる複数の求人広告集はjob ads
また、
- advertising(アドヴァタイジング)は、出稿する側にとっての広告(宣伝活動)で、
- 受け取る側(オーディエンスやリスナー)にとっての広告は、advertisement(アドヴァタイズメント。略してadv. advt)
なので、たとえば、アドバルーン(広告気球)の読み書きは、advertising balloon(アドヴァタイジング バルーン)となる。
アドバタイジング スパイラル advertising spiral
広告らせん。売れゆきやプロダクト ライフ サイクルに合わせて、広告量を調整すること。
インフォマーシャル infomercial
インフォメーションとコマーシャルの合成造語。広報+広告。商品の告知のみならず、機能や背景についても詳しく取り上げる情報広告。
維持的広告 sustain advertising
売上や、マーケットシェアを維持するため、プロダクト ライフ サイクルの成熟期から、衰退期へかけ、商品名の記憶を目的とした広告。
- 開拓的広告
- 競争的広告
- 維持的広告
の3つのうち三番目(例:それにつけてもおやつはカール)
意見広告 advocacy advertising
広告媒体を用いて、企業、団体、個人が、意見や主義主張をアピールする広告。選挙公報も意見広告。オピニオン アドとも。
屋外広告 outdoor advertising
屋外に表示する広告のこと。屋外看板、電柱広告、電飾看板、バナー、のぼり、壁ポスター、電光掲示板など。
おとり広告(おとり商法広告) bait and switch advertising
広告規約で禁止されている、客寄せを目的としたウソの広告。架空の商品や、サービスの広告。略して、バイト アド(虚偽広告)/参照:消費者庁「おとり広告に関する表示」
折込広告 insert advertising(flyer)
新聞に折り込まれるチラシ(フライヤー)。エリア(新聞販売店)を限定できるため、エリア マーケティングに最適。
開拓的広告 pioneeringadvertising
新しい市場を開拓する目的で、プロダクト ライフ サイクルの導入期に、商品の告知はもちろんのこと、使い方や利便性を知らしめ、需要の喚起を目的とする広告。
たとえば、2001年に新発売された(世の中に無かった)iPodの広告キャッチコピーは、スティーブ ジョブズ考案の「1000曲をポケットに」
鍵つき広告 key advertising
広告の反応を見るために、新聞や雑誌等の紙媒体で、資料やサンプルなどの請求券、割引券、クーポンなどの切り抜きをつけた広告。紙媒体以外では、モニター募集、懸賞、無料サンプリング等のギミックが仕掛けられた広告。
競争的広告 competitive advertising
商品の優位性を強調するため、プロダクト ライフ サイクルの成長期から成熟期にかけて、競合他社製品を意識しつつ、自社製品を選ばせる目的の広告。ノッキングコピーとも。80年代のペプシvsコーラが有名。
企業広告 institutional advertising
商品ではなく、企業を宣伝する広告。corporate(コーポレート)アドとも。
共同広告joint advertising
複数の企業が共同で出稿する広告。ジョイント広告。タイアップ(tieup)広告やタイイン(tiein)広告とも。2000年代に入りコラボ(collaboration)広告とも呼ばれる。
ミニ広告 three-lineadvertising
文字のみの三行広告。個人の尋ね人や、求人に使われる案内広告。
クーポン広告 couponadvertising
割引券つきの広告。来場促進に効果的。
コーポレート シチズンシップ corporate citizenship
企業は、社会の一員として、事業活動のみならず、文化や環境に配慮する活動や、地域社会に貢献する活動に参加し、一市民として活動しようという考え方、および、それを伝える目的の広告。
交通広告 transportation(traffic)advertising
電車やバス、タクシーといった交通機関に表示される広告。駅貼り(ポスター)、なか吊り(ポスター)、ドアステ(ドア上ステッカー)、ラッピング(バス)広告など。
広告カバレッジ coverage area
(新聞やテレビに載せた)広告が届く範囲のこと。被覆領域 (覆われたエリア)
広告プランニング advertising planning
広告計画。広告を出す前に決める7つのフロー。
- 現状分析
- 広告目標や視聴者の決定
- 広告表現決定
- 広告媒体選定
- 制作・出稿
- 効果測定
- 広告効果の対策
広告媒体 Advertising media
新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、インターネット等、広告が載るもの全て。media(メディア)は複数形の媒体を指し、単数形の場合は、メディアではなく、medium(ミディアム)が正確ではあるものの、広告の現場では、メディアと呼ぶのが普通。ただし、交通広告、屋外広告、折り込み広告、映画広告は、販促メディアに分類される(その理由や分類者は不明)。ダイレクトメールやPOPも販促メディア。
コスト パー サウザンドcost per thousand
1,000人に広告を到達させる媒体の料金。到達率の高さを媒体別に見る場合に用いられる。略してCPT。または、コスト パー ミリ(CPM)
誇大広告excessive advertising
やり過ぎた、度を超えた、必要以上の広告。ミスリーディング(misleading)アドや、overblown(オーバーブローン)アドとも。
雑広 magazine advertising
雑誌広告。雑広の特徴は、
- セグメンテーション(広告ターゲットの絞り込み)
- 回し読み
- 再読性
- 説得性(有料。お金と引き換えに読む)
- 信頼性(雑誌がもつ知名度、ブランド力)
産業(工業)広告 industrial advertisement
原材料や、部品などの産業財、または、製造装置などの生産財の広告。BtoB(Business to business=企業間取引)広告とも呼ばれる。
製品広告 product advertising
製品(商品)の広告。
折衷広告 cross advertising
企業広告と、製品広告の両方を伝えるように、二つの広告を折衷する広告。
潜在意識広告 subliminal (perception) advertising
顕在意識では読み取れない早さの広告。日本では禁止されているサブリミナル(潜在意識に働きかける)広告。実験で、映画の中に1/3,000秒の速さで「ポップコーンを食べよう」「コーラを飲もう」という広告を挿入したところ、その直後、ホップコーンの売上が57.7%増、コーラの売上が18.1%増加した話が有名。
ダグマー理論 DAGMAR
Defining Adverting Goals for Measured Advertising Resultsの各単語の頭文字。
- D…Defining(定義する)
- A…Adverting(広告)
- G…Goals(ゴール)
- M…of Measured(測る)
- A…Advertising(広告)
- R…Results(結果)
の6文字をつなげた理論。日本語訳すると「広告の成果を測るために、広告の目的を定義する」理論。五段階のコミュニケーション スペクトル
- 未知
- 認知
- 理解
- 確信
- 行為
に則って広告を管理すべきと(経営コンサルタントの)R H コーレイが発表した理論。
抱き合わせ広告 tie-in dvertising
メーカーと小売店が共同で(タイインして)、商品を売るための広告。
ディーラー ヘルプス(卸および小売支援)でメーカーが全額を負担したり、半分以上をメーカーが負担するケースも。
注意したいのは、売れる商品と売れない商品をセットで売る「抱き合わせ商法」の意味になると、独禁法違法。
タイアップ広告 tie-up advertising
メーカーと小売店(流通経路)に限らず、協力関係にある複数の企業が共同で(タイアップして)出稿する広告。tieはネクタイのタイ。結ぶの意味。
ニューズレター newsletter
広報活動の一環として、 企業や団体、学校、自治体等の組織が、組織のニュースや、活動近況を知らせるために無料で配る広報誌(紙)
バーチャル広告 virtual advertisement
スタジアムなどの広い場所を利用し、その場にない看板や、商品映像などを、映像技術を駆使して映し出し、スポーツ番組やスポーツニュース等のテレビ放送に表示させる広告(画のないラジオでは不可能)
比較広告 comparative advertising
自社製品と、競合製品を対比させ、自社製品の優位性をアピールする広告手法。コカコーラvsペプシコーラや、米国大統領選で有名。ネガティブキャンペーンになりがち。
POP(ぴーおーぴー)広告 point-of-purchase advertising
小売店の店頭における販売促進物。購買時点(ポイント オブ パーチェス)広告。小売店頭広告。いつ頃からか「ポップ広告」とも呼ばれるようになった(ただし、販売促進物そのものを「ポップ」と呼ぶのは昔から)
フリークエンシー frequency
その広告に接触した回数。
フィランソロピー philanthropic
人助けやボランティアなどを通じた企業の社会貢献活動。
マスメディア mass media
マス(大衆向け)広告。TVとラジオは電波媒体。新聞と雑誌は活字媒体。以前は、電波と活字の4大メディア(TV、ラジオ、新聞、雑誌)を指したが、現在はインターネットが首位。
メセナ mecenat
芸術や文化を支援を意味の仏語。 企業メセナ協議会によると 「即効的な販売促進・広告宣伝効果を求めるのではなく、社会貢献の一環として行う芸術文化支援」のこと。
リーチ reach
広告の到達率。1回でも広告に接触した人の割合
ロアス retuen on advertising spend
リターン オン アドバタイジング スペンドの略。支払った広告費一円あたり、幾らの売上(広告効果)があったか?ということ。
SP(エスピー/販促)広告 sales promotionadvertising
4大メディアの広告を補助する目的で使われる広告。一例として、
- ダイレクト メール アドバタイジング(DM広告)、
- 交通広告、
- ポスティング(ポスト投函チラシ)
- 屋外広告、
- ダイレクトハンド(手配り)、
- 新聞折込広告、
- POP広告、
- インターネット広告等(インターネットが出始めた頃の分類)
GRP gross rating point
グロス レーティング ポイントの略。延べ視聴率のこと。リーチ(Reach)×フリークエンシー(Frequency)で計算し、数字が大きいほど、多くの視聴者がCMを見たと判断できる。GRP単価は、キー局で10万円前後。1000GRPを獲得するには一億円のコストがかかると予測。(マーケティングの事例で教科書的な)コカコーラ社は一万GRPといわれる(10億円の宣伝費)
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