フラッシュからフが抜けて広まった間違い
アイディアを閃かせる意味の
アイデアフラッシュ(idea flash)と、
アイデアラッシュ(idea rush)なるもの
の違いは何ですか?という検索サマリーを見かけますが、おそらく、フラッシュから「フ」が抜けて広まった間違いでしょう。
なぜか?と申しますと、そもそも、flashと、rushは、
意味もスペルも異なる2つの英単語
ですから、二つのみ取り上げ比較する根拠がありませんが、想像するに、
- flash(読み:フラッシュ)と
- rush(読み:ラッシュ)
双方の読み方が被っているため、両者は似た英単語のように思えてしまうのかもしれません。これが第一の分析。それに、
アイデアが“急ぐ”って変
でしょう?
- ideaは、名詞
- rushは、動詞
ですから「アイディアが + 急ぐ」なんて英語(というより言語)は成り立ちませんよね?
これが第二の分析結果です。調べてみて下さい、rushの和訳は、
- 急ぐ
- 急行する
- 急いで行く
- 急襲する
- 急に動かす
- 大急ぎでする
といった「急ぐ」系の動詞ですから、アイデアラッシュ=「アイデアは急ぎ」なんてワケわかりません。アイデア急募じゃないんだから(笑)
ちなみに、アイディア急募ですと、idea wanted(アイデア・ウォンテッド)になる模様。
3.ideaの前後を入れ替えて検証
第三の角度から、ideaの前後を入れ替えてみますと、
フラッシュ・アイデア(flash idea)=閃くアイディア
ラッシュ・アイデア(rush idea)=急ぐアイディア
となりますね?
flash idea=閃くアイディアでしたら、何となく意味は通じますよね、閃くのでしょう~アイディアが。一方、
rush idea=急ぐアイディア
ですと、急ぐ意味のHurry up(ハリーアップ)が妥当で、「アイデア急げ」ですとHurry idea(ハリー・アイディア)になり、rushではなくなる模様。
4.ディズニー映画「シュガー・ラッシュ」は一つの名詞
第四の角度から検証しますと、〇〇ラッシュで有名なのが、大ヒットしたディズニーアニメのシュガーラッシュ。
シュガー・ラッシュという名の、お菓子の国のレーシング・ゲームです。
シュガーラッシュは、SugarとRushで「Sugar Rush」という一つの名詞(映画名)。
idea rushの誤訳よろしく「砂糖が急ぐ」ではありませんし、反対に「急げ!砂糖」でもありません。
5.[まとめ]アイデアは、急ぐより、質
まとめますと「閃く」の英単語は、flash(フラッシュ)。これがrush(急ぐ)ですと、
「アイデアをラッシュすること。アイディアを急ぐこと」
となり、ワケがわからなくなります。というより、言語として成立しません。
アイデアは、急がず、余裕をもって、じっくり、沢山、フラッシュしましょうね~。
[余談]アイディア・フラッシュとフラッシュ・アイデアの違い
近頃、フラッシュアイデア(思いつくこと。閃くこと)を散見するようになりました。ジャストアイディアという同じ意味もあるようで、
- アイディアフラッシュ
- フラッシュアイデア
- ジャストアイデア
の違いは?というと、90年代に起業した筆者はアイディア・フラッシュのみ使用していましたので、他二つは分かりません。
少なくとも、マーケティングの現場では使われていませんでした。ということは、
- 旧/アイディアフラッシュ
- 新/フラッシュアイデア
- 新/ジャストアイデア
のように新旧で分類できそうです。