営業会議というパワーハラスメントの現場
営業会議で吊るし上げられるとは、具体的に、どういうことでしょう?
それは、上司、同僚、部下、先輩、あるいは、中小企業でしたら社長、専務から、
- どなられること
- いじめられること(仕事とは無関係な嫌味を言われたりして)
- 怒られること
です。叱られることではありません、怒られることです。
抵抗されない強い立場を利用した迷惑行為はパワハラ
上司や雇用主といった、抵抗されない強い立場を利用した迷惑行為は、パワーハラスメントですから、歴としたいじめです。社内・団体内に、いじめは存在します。
パワーハラスメントとは?厚生労働省の資料https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000366276.pdf
たとえば、売上額が低いと、バツが悪いので、営業会議に出席したくないのが営業マンの人情です。
ところが、成績が悪いセールスマンに限って、出席を強要されます。そうして
- ぜんぜん売ってねーじゃねーか!ああ?と怒鳴られます
- 売ってナンボの営業マンやろが!ええ?と怒られます
- この給料ドロボーが!こら!と、いじめられます
どれも、これも、理に適なっていませんから(笑)、感情論、誹謗、中傷、怒り、いじめです。
いじめられるほうが悪い(たとえば、営業マンなのに数字が低い)という見方もありましょう。
いいえ(笑)、怒鳴るばかりで、売り方を教えていないのですから、ハラスメントする側にも非はあります。
ちゃんと、教えてもらっている?飛び込んで来い?
それが会社の営業戦略でしたら、従うか、直すか、別れるか。
数字が悪ければ会議という虐待に苦しめられる
かくいう筆者、営業部に配属された経験こそありませんが、過酷なセールスで全国的に有名な某社にて、新規開拓セールスのアルバイトを体験したとき、その吊るし上げ現場に、何度も居合わせ、おぞましさに戦慄しました。
合宿所に合宿してまで会議するのですから逃げられません。
たまたま筆者は数字が良かったので拷問に近い責め苦を負うことはありませんでしたが(決して自慢ではありません、朝から晩までTELアポとっていただけですが)、有名大学の大学院を卒業した社員といえ、新規の売上が伸びないだけで、営業会議という名のいじめに苛まれていました。
その営業社員は、風の噂によると、精神を病み、退職したとか。数年後、道玄坂で偶然すれ違った元同僚が教えてくれました。
せっかく、日本を代表する旧帝大に入学し、大学院へ進み、卒業し、一流と呼ばれる企業へ入社したにもかかわらず、残念な話です。しかし、
営業職は実力あるのみ
ですから、売れない営業マンに用は無いのが企業の本音。
小さな会社でしたら、人間関係による情実はありましょうが(お客様を付けてくれる等)、
通常、営業職は、社員だろうと、アルバイトだろうと、正規だろうと、非正規だろうと、雇用形態は、営業成績に反映しません。
売上の数字が良ければ、正規だろうと非正規だろうと無関係。
性格が良い人も、悪い人も、学歴も、身長も、年齢も、性別も、美醜も関係ありません。
人間性に優れた、高学歴の社員であっても、数字が悪いだけで、鬼畜あつかいされます。
これが営業会議の実態。
もっと凄まじい販売会社があるでしょう。たとえば、
受話器を左手にガムテープでグルグル巻きにしてアポ取り!すさまじい営業会社の一例(このブログの別ページ)
https://0gasawara.blogspot.com/2013/09/salestype3.html
はたまた、水道局員ではないにもかかわらず
「水道局の方から来た(方角ですからウソではありません)」
と言って浄水器を訪販する詐欺すれすれのやり方を叩き込む企業だってあるでしょう。筆者が被害者で、四日後に引っ越すことを告げたとたん、取り付けた浄水器を外して、あたふたと帰って行きました(笑)
その他、あちこちの会社の噂話を聞いても、
売り上げ金額が低ければ、いじめられる
のは本当ですし、利益が低ければ叩かれる。数字が悪ければ、見下される。
それが現実です、東京では。あれから数十年後の今は知りませんが。
具体的なイジメかた?「契約が取れるまで帰ってくるな!」が有名ですよね(苦笑)
それを言うなら「売りやすいように直行直帰していいから、頑張れ!」が正解だと筆者は思いますが。
営業活動は売上や利益といった数字が全て
売上と利益が全てですから、数字という売上至上主義、利益至上主義になりがちです。
高度経済成長から経済安定期にかけ、それが、給料を増やす手段でしたから、売上至上主義、利益至上主義で良かったのでしょう。
しかし、国勢調査で明らかになった通り、人口も企業数も減っている今の時代、狩猟営業しようにも、焼き畑営業しようにも、顧客の母数が減っていということは、お客様を探しようがありません。
すると、当然、数字が上がらなくなります。そうなると、売上至上主義、利益至上主義の時代に育った上層部は、
- 経営者「売上を増やせ」
- 営業部長「商品を売ってこい」
- 営業社員「商品を買って下さい」
と、売上(お金。利益)欲しさに商品を売ろうとします。企業は営利追求団体ですから、
商品を売るのは当然
ですし、利益がなければ、毎月の給料を支払う等、企業活動し続けられませんから、
「売上目標○○円を達成せよ」
と、お金の数字を追うのは間違いではありませんし、
「利益を増やせ」と業務命令が下るのも当然です。
ライバルを含めた殆どの企業が、そうであるように、みんな、お金欲しさに商売しています。
経済活動ですもの、当然です。ボランティアではありません、商売は。
しかし、お客さま優先で経営するのであれば、「新しいお客さんを紹介してくれるかも知れない擬似客を○○人増やせ」と、
取引の前に、お客さん全体の母数を増やす
のが正解だと筆者は思いませすので、
顧客数を維持し優良顧客を増やす営業戦略
を開発しました。
https://0gasawara.blogspot.com/2016/10/template.html
営業会議は、パワハラの場ではなく、営業戦略の通りに進んでいるか?確認し合う場と考えます。
営業戦略がないと、東西南北どこへ行けばいいか、指導者が分からず、パワーハラスメントに陥ります。
最後に、営業職には、向き不向きがありますから、
営業職には向き不向きがある
向いていないと思ったら、向いている職場(たとえば経理、人事、現場)に異動するも、転職するも選択肢であり、生き方だと思います。
[完]