経営戦略とはヒト・モノ・カネを動かして会社を維持する経営者の作戦

経営戦略

経営戦略とはヒト・モノ・カネを動かして会社を維持する経営者の作戦

経営戦略とはヒト・モノ・カネを動かして会社を維持する経営者の作戦

1.経営戦略とはヒト・モノ・カネを動かして会社を維持する経営者の作戦

経営戦略の定義は百花斉放で、教える大学の経営学部(教授)ごとに違います(検索してみれば分かります)し、
  • 組織の中長期的な「方針や計画を指す用語」という解釈もあれば、
  • 経営の基本目標を実現する「事業活動の指標」という解釈もあれば、
  • 経営理念を具現化するための「具体的な方法論」という解釈もあれば、
5F、SWOT、差別化、集中化、コストダウン等々、経営戦略の定義や解釈は百人百様です。
経営戦略を布く法人が百人百様であるため、おそらく「どれが正しい」という定義は無いのかも知れません。(学問上では、あるかも知れませんが)
「当社の経営戦略はドミナント戦略」も正しければ、「当社の経営戦略はM&A」も正しいのでしょう。
しかし、それでは「経営戦略は企業ごとに異なる」もので「定義は存在しない」ということになりますから、
強引に、且つ、分かりやすく端的に、経営戦略を定義しますと、

経営戦略はヒト・モノ・カネを動かす作戦

のことで、経営戦略は、わずか18文字で定義付けることができます。

2.経営は資金(お金)が第一

11文字では短すぎて誤解が生じるため、解説を含め、もう少し長めに定義してみましょう。
三ちゃん企業も、巨大企業も、利益(儲け)を稼ぎ出すのが、企業の活動目的ですから、経営戦略とは、
「営利追及を目的とする企業の商行為によって中長期的に利益目標を達成するための作戦」です(39文字)
  • 長期的な経営戦略も、短期的な経営戦術も、利益を得る目的の元に一貫しますし、
  • 利益の目標値が大きければ、大きな企業へ成長する可能性がありますし、
  • 小さければ、いつまで経っても小さな企業のままということになります。
なぜに利益かというと、経営は、資金(お金)が第一だからです。
三大経営資源であるヒト・モノ・カネのうちの、カネです。
資金さえあれば、売上や利益が無くても経営し続けられますから、売上よりも、利益よりも、資金が第一で、資金が第一だからこそ、社外の銀行や、株主が、経営に参画してきます。
しかし、借りる(出資してもらう)だけで経営は成り立ちませんし、
貸す(出資する)側にしても、利子(配当)という利益が目的ですから、
「これくらい儲けるつもり」
と見込んだ利益を稼ぎ出し、配分しなければなりません(営業外収益は別です)
借りられる企業は幸いです。いざというとき、融資してもらえますから、経営危機を乗り越えられます。
その時のために、借りる必要がなくても借りて、利子を払い続け、信用を得ておき、経営が悪化した時に、借りられるよう備えている企業も多々あります。
リーマンショックのように、いつ、どこで、どんな災難が降りかかってくるかわかりませんからね。
しかし、借りる当てがなければ(借りる当てがあっても)、商品を売って利益を稼ぎ出さなければなりません。商取引が企業活動ですから。
商品、つまり、ヒト・モノ・カネのうちの、モノですね。
メーカーなら、製品のみならず、資材や倉庫や工場の設備もモノに入りますし、
非メーカーなら、社屋や、車両や、10万円以上の什器備品までモノに入ります。
カネとモノがあっても、ヒトがいなければ、企業活動できませんから、たとえ社長一人であっても、ヒトが必要不可欠です。

3.ヒト・モノ・カネは連鎖している

社員(ヒト)を増やせば、給料(カネ)を払わなければなりませんし、社員(ヒト)が増えれば、モノも増やさざるを得ません。たとえば、
  • 営業活動でアポイントを取るには、電話器と席(モノ)が必要ですし、
  • 納品するには、運搬用の車両が必要なように、働く環境(モノ)を整える必要がありますし、
  • モノを整えるには先立つ資金(カネ)が必要ですから、資金を借りるか、稼ぐ
他ありません。
このように、経営資源のヒト・モノ・カネは三連鎖しています。
切り離せるものではないヒト・モノ・カネを動かして、どうやって利益(売上)を稼ぎ出すか?という経営者の作戦が、経営戦略であり、
ヒト・モノ・カネを連鎖させて考え、最適に配分するのが経営者の役目であり、
銀行から一億円を借りるのが一般的な社員の役目ではないように、
ヒト・モノ・カネを動かす判断は、経営判断になります。
「どうやって儲けるか?設計面を描くこと」というほうが、分かりやすいかもしれません。
その作戦(経営判断)に従がって、社員は動きます。
経営判断に、社員が、建設的な意見を具申するのは結構なことです。が、異を唱えるのは越権行為ですから、たとえば、
「給料が安い。増やしてくれ」
と経営を否定し、要請するのであれば、
  1. そのための資金を自力で銀行から借りてきて会社へ融通するか
  2. 経営陣に加わるか(経営が悪化した時に給料ナシでも働くか)
  3. ご自分の職掌の範囲で、利益を高め、ヒト・モノ・カネを増やし、
会社を成長させ、給料が増えて当然にするか?
いずれかでしょう。三つ目が、経営者でなくても、経営意識を持つということです。
余談ですが、ほとんどの経営者は、従業員の給料を、増やしてあげたいに違いありません。
それ(企業価値の向上)に協力するのが、社員(法人の一員)です。

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