関与度に応じて商品は3つに分類されます。
まず、最寄品。コンビニエンス・グッズ(Convenience goods)ともいいます。
その名の通り、コンビニで売られている商品を思い出せば分かりやすいでしょう。
雑誌、飲料、弁当、菓子、惣菜、肉、野菜、洗剤、ティッシュペーパーなどのデイリー商品やウィークリー商品です。
最寄品の関与度は低く(平たく言えば、どれでもよく)、こだわりぬいて買うほどの物でもありません。
関与度が低いからこそ、メーカー側は、必死になって小売店を支援します。
店舗側にしてみれば、当店の一商品に過ぎなくても、
メーカー側にしてみれば、競合が並ぶ中に置かれている、当社の唯一の製品。
そこでメーカー側は、チャネルを開拓し(できるだけ多くの小売店に陳列し)、大陳や島陳、フェイシング等、いい棚を広く確保しようと努めます。
余談ですが、マーケティングの実務を請け負っていた頃、某メーカーの島陳コンテストをお手伝いさせて頂いたことがあります。
島陳コンテストとは、メーカー1社の商品のみ並べ、どれだけユニークな島陳を店舗側が作るか競うコンテスト。
大陳コンテストもあります。メーカーの販促策として、どれだけ陳列コンテストに力を注いでいるかというと、そのコンテスト用にパンフレットや販売助成物を作るほど。
陳列コンテストは、需要期を狙って年に1~2回ほど開催され、優勝店にはタレントとの食事会など、モチベーションを高める賞品が用意されています。
今度スーパーへ行ったら、そういう視点で売り場を眺めてみると面白いでしょう。メーカー各社の販促に直に触れられるハズ。
次に、買回り品。ショッピング・グッズ(Shopping goods)ともいいます。
その名の通り、ウィンドウ・ショッピングして比較したのちに買う商品のこと。
価格が高く、関与度も高く、関与度の幅も広いのが特徴。
衣服、靴、バック、パソコン、家電、家具、マンション、新車・中古車など、比較検討するために、時間と、労力と、移動費をかけます。
