街頭インタビューは協力してくれる人を見つけるのが一番たいへん[2/3]マーケティング調査
街頭インタビューも、協力してくれる人を見つけるのが一番たいへんですし、正直に調査しようとすると、その人を見つけるのに最も時間を費やします。平たくいえば、街を駆けずり回ることになります。一般人が、街頭でインタビューに答えているシーンを、テレビのニュースなどで見たことがあるでしょうが、あれとは異なります。
一見してテレビの取材とわかる複数人のテレビクルーが、カメラやマイク等を向けているのであれば、
「あ、テレビの街頭インタビューだ。インタビューされたら、どうしよう」
と、恥ずかしいやら嬉しいやら複雑な心境の一般人たちが集まり、人垣を作り、イベントの様相を呈すためインタビューに協力してくれる人を見つけるのは容易ですが、
「スタッフ」
の腕章をつけて
「お願いします」
と声をかけたところで、どこの馬の骨とも正体不明な「スタッフ」に協力してくれる人は少数。
それが現実。警戒されるからです。
とくに、ビデオカメラで、
「取材風景を撮らせてもらってもいいですか?」
と申し出ると、一旦は協力に快諾してくれた人が、
「撮るなら断る」
と翻る場合が多いんです。テレビの取材とは勝手が違います。
しかし、クライアントは、ナマの取材シーンを欲します。
インタビューの様子を、マジックミラーの後ろから見るべく、マジックミラーのインタビュールームを設えているリサーチ会社さえあるくらいです。そうして、
「取材風景の映像が欲しい」
となるわけですが、
「顔は撮りません。肩から下の映像で構いませんから」
と補足すると、どうしてもカメラレンズをバスト付近へ向けることになるため、女性からは露骨に嫌われます。
見知らぬ人へレンズを向ける行為は、思いのほか難しいものです。
「うーん、どうしようか…」
寒風が吹きすさぶ現場に立ち尽くして悩みに悩んだ筆者が見つけた方法が次ページ。[3/3]へ続く。