商品など一般的なマーケッティング用語集

マーケティング

商品など一般的なマーケッティング用語集

AIDAの法則
AIDA model
アイーダ、アイダとも読む。
AIDA原理、AIDAモデルとも呼ばれる。
1898年に米国のセント・エルモ・ルイスが提唱した購買行動モデル。
人が買い物する時 Attention(認知)Interest(興味)desire(欲求)Action(行動) のプロセスに則って買う四工程の頭文字をつなげた法則

AIDMA(アイドマ)
AIDMAの法則AIDAの法則にM(メモリー)を加えた購買行動モデル。
Attention(認知)→Interest(興味)→Desire(欲求) →Memory(記憶)→Action(行動)

AIDAS(アイダス)
AIDASの法則AIDAの法則にS(サティスファクション)を加えた購買行動モデル。
Attention(認知)→Interest(興味)→Desire(欲求) →Action(行動) →Satisfaction(満足)

AIDCA(アイドカ)
AIDCAの法則AIDAの法則にC(コンヴィクション)を加えた購買行動モデル。
Attention(認知)→Interest(興味)→Desire(欲求)→Conviction(確信)→Action(行動)

AIDCAS(アイドカス)
AIDCASの法則AIDCAの法則にS(サティスファクション)を加えた購買行動モデル。
Attention(認知)→Interest(興味)→Desire(欲求) →Conviction(確信)→Action(行動)→
Satisfaction(満足)
アテンションゲッター attention-getter
画像、写真、ロゴマーク、シンボルマーク、トレードマークなど、注目を集める目的のビジュアルのこと。
広告やチラシは、一瞬で興味を引かなければならないため、アイキャッチできそうなビジュアルによって注目を集め、読ませて(見せて)、興味を喚起。
イベント等での着ぐるみもアイキャッチャー。
アド・カード ad-card
駅構内や店舗など、人が集まる場所に無料で置かれ、自由に持っていける、ポストカード型の広告。シティホテルには、そのホテルの絵葉書(アドカード)が置いてあり、無料で自由に使ってもらうことで、ホテルの宣伝(口コミ)になる仕組み。
アドボカシー広告 advocacy advertising
企業が、社会的・経済的に、自社の立場や主張の正当性をアピールする広告。
製品広告(product advertising)とは別。
アカウンタビリティー accountability
説明責任。
企業(や個人)が、製品、政策、行為について、法令を遵守している正当性について、第三者へ説明する責任があること。
アンカリング anchoring
最初に見せられた数字の印象が、後から見せられる数字へ影響すること。
高額な商品を見たあとに見せられる商品は、安く感じてしまう心理に基づく提示方法。
寿司の松3,000円、竹2,000円、梅1000円も、竹や梅が安く感じてしまうアンカリング。
イプソ IPSO
消費者向けのAIDAに対し、生産財向けの広告に効果的とされている法則
Identity(アイデンディディ)…独自性
Preference(プレファランス)…優位性
Service(サービス)…サービス
Order(オーダー)…注文環境のよさ
以上四項目の頭文字をつなげた法則。
インテグレーテッド・マーケティング・コミュニケーションズ integrated marketing communications
総合マーケティングコミュニケーション。略してIMC。
広告のみならず、販促、広報、ダイレクトマーケティング、バズマーケティング、データベースマーケティングを総合的に組み合せ、統一したマーケティングメッセージを明確に一貫して、効果的かつ最大のコミュニケーションを生み出すこと。
消費意味 consumption based on meaning
コンサンプション・ベースド・オン・ミーニングを直訳すれば、消費の底にある意味。
商品のみならず、商品の意味を売買すること。例えば、
・花…花言葉
・バレンタインデーのチョコレート…告白
・シーマ…成功者の証
インストア・マーチャンダイジング in-store merchandising
略称してISM

  1. アップセルやクロスセルの促進
  2. 購買意欲の刺激
  3. 店内の滞在時間の延長

を目的とする店内演出(トマトの隣にドレッシングを並べる等)
インターディシプリナリー・アプローチ interdisciplinary approach
学際的アプローチ。
マーケティング以外の分野(社会科学、心理学、行動科学など)から、マーケティングの理論構成に必要な概念、理論、モデルなどを統合し、理論のギャップを埋め、理論を再構成しようとする取り組み
運輸マーケティング transportation marketing
サービス・マーケティングの一つ。
1976年にヤマト運輸が、従来からのトラックで運ぶだけの運輸から、さらにキメ細かいサービスとして宅配便を始めたのが嚆矢。
その後、クール宅急便やゴルフ宅急便といった新サービスが市場導入され定着。
同年、アート引越センターも、これまでのトラックによる荷物運びから脱皮し、ハンガーに吊したまま衣類を運べる「ハンガーBOX」や「タンスの角あて」といった家財保護のための資材開発、荷造りや荷解きの代行業・引っ越し手続きをまとめて行う「ワンストップサービス」、車ごと引越せる「カーキャリー」、顧客ごと引越せる2階建バス「ドリームサルーン」(引越専用オリジナル車輌の開発)、運搬中に家具を殺虫するサービス、新居の中に入るときの作業員の新品靴下履き替えといったサービスを充実、差別化。
売上五原則 five principles for sales
売上を伸ばす5つの原則。
マーケティング・ストラテジストの佐藤義典氏が著書「マーケティング脳を鍛えるバカ売れトレーニング」にて発表。
売上を伸ばすには(1)新規顧客獲得(2)顧客の流出防止(3)リピート増大(4)商品単価の向上(5)売上点数増大の5つの要素が必要とする説
ウェアハウスストア warehouse store
倉庫型小売店舗。
倉庫(warehouse)を店舗とし、ダンボール箱のまま陳列するなどして、経費を低く抑え、商品を安く売るディスカウントストアー
エンド・アイル・ディスプレイ end aisle display
棚(ゴンドラ)の端(エンド)の通路(アイル)に面したディスプレイ。
目玉商品や値引き商品、売りたい商品を並べ、目を引き、棚が面している通路へ呼び込むこと。
エンゲル・ブラックウェル・ミニアード・モデル engel,blackwell & miniard model
略してEBMモデル 欲求認知→情報探索→購買前代案評価→購買→消費→購買後代案評価→処分の流れを辿る購買意思決定モデル
エクスペリエンタル・マーケティング experiential marketing
クルマを売るなら「技術」ではなく「家族の思い出づくり」に、レストランを売るなら「食事」ではなく「食事シーン」というように、思い出や感動を提供するマーケティング。「経験は価値である」と主張したバーンド・シュミット教授が提唱。経験価値マーケティングともいう。
オプティマイザー optimizer
広告の到達(リーチ)を最大化(オプティマイズ)するためのシステム。
4大メディアの場合は、視聴率やGRPをもとに最適な媒体を組み合わせることを指す
インターネットではGoogleが提供。
カスタマー・ロイヤルティ customer loyalty
略してCL。顧客の忠実度(ロイヤルティ)を高め、固定客を増やすこと。
ただし、顧客が企業(製品)に忠実であると判断可能な計測方法があるかどうか疑問視する声も。
完全競争 parfect competition
自由に競争できる市場の状態。純粋競争ともいう。
独占や寡占のような不完全競争の逆。
競争商品 competitive goods
関連商品の一つ。
バターとマーガリンのように、どちかがあれば他方が不要になる商品のこと
季節商品 seasonal merchandise
ある時期になると売れ、その時期が過ぎると売れなくなる商品。
土用の丑の日だけで、年間消費量の80%が消費される鰻の蒲焼が好例。
関連商品 related goods
タバコとライターのように、お互いの売上に関連する商品。
バターとマーガリンのような競争商品と、コーヒーとコーヒーカップ、コーヒーと砂糖、コーヒーとミルクのような補完商品の二つに分けられる。
補完商品 complementarity goods
関連商品のうちの一つで、鉛筆と消しゴムのように、一緒に利用したほうが利便性が増す商品のこと。
キャラクターマーケティング character marketing
キャラクターを利用した商品のマーケティング。
似た用語のキャラクター・マーチャンダイジング(character merchandising)は、キャラクターを商品化すること
クリック&モルタル click&mortar
実店舗(ブリック&モルタル=レンガとしっくい)だけで販売することに対し、実店舗とインターネットを組み合わせて販売すること
グローバル(国際)マーケティング global marketing

international marketing
単なる輸出ではなく、世界規模で行うマーケティング。
現地の国の市場に切り込んでいくにはどうするか?現地法人を作るか?
販売を委託するか?需要と供給は?競合他社は?人口の増加は?
貨幣価値のバランスは?生産に適した人件費の安い国は?その国のインフラは?
等々さまざまな要因を検証しながら戦略を練る
計画的陳腐化 planned-(built-in)-obsolescence
新製品の市場導入前、あるいは市場導入直後に、予め(←ここがポイント)次なるシリーズや改良製品を開発し、それを隠して市場導入させ、その後に意図的に次なるシリーズや改良製品を市場導入させること。
PLM(プロダクト・ライフサイクル・マネジメント)の代表的な商品戦略で、3タイプに分類。
1)機能的陳腐化
新しい機能や、改良された機能を持つシリーズ製品を投入し、既存製品の寿命を縮めて、新しい売上を創出する方法
2)物理的陳腐化
一定期間を過ぎると、製品が老朽化するようにしておき、買い替えを促す方法
3)心理的陳腐化
新しいデザインや、新しい用途を提案し、心理的に既存製品を時代遅れに感じさせて、新製品への乗り換えを促す方法
コンシューマーインサイト consumer insight
意識せず非論理的な購買行動をとるコンシューマーの心理を発見すること。
見つけ出す方法としては、
1 自分で買って使ってみる
2 使っている人を観察する
3 使っている人の輪の中に入る
4 コラージュ調査
コンシューマリズム consumerism
消費者主義。
生活者主義。
購買動機 buying motivation
買う動機のこと。コープランド博士によると、5つの購買動機があり、
1)必要だからor欲しいから買う基本的購買動機
2)どちらにするか選ぶ選択的購買動機
3)買うのが当たり前な合理的購買動機
4)衝動買いのような感情的購買動機
5)慣れ親しんでいるから買う愛顧的購買動機
小売引力の法則(ライリーモデル) law of retail gravitation
2店舗(たとえばA店とC店)の顧客吸引力は、その地域の人口に正比例し、中間に位置する地域(B店)への距離の2乗に正比例して、中間地帯から顧客を吸引するという、ライリー博士が唱えた説。
コンパリゾン・ショッピング comparison-shop
比較購入。
主に価格比較を指す。
広義では、価格のみならず、品質やデザインや色などの検討も含む
シグナリング signaling
顧客の知覚に、何らかのシグナルを送ることで、気を引くこと。
異常に安い特売価格で目を引かせたり、大量陳列で目を引かせたり、「売れてます」といったPOPで目を引かせること。
ショッピング・プロダクト shopping products
買い回り品。
電化製品、家具、服飾、宝石のように、品質や価格を他店と比較してから買う商品のこと。
主要需要 primary demand
テレビや自動車、本、パソコンといった、“製品”に対する需要。
製品ではなく、特定ブランドや、特定企業へ対する需要は、選択需要(cull demand)
ブランドスイッチ brand switch

化粧品のように、ユーザーが、これまで使い慣れた製品から、別なブランドの製品へ乗り換えること。

はたまた、ミネラルウォターのように、コンシューマが、これまで食べ慣れた商品から、別なブランドの商品へ買い換えること。
スイッチングコスト
ブランドスイッチコスト
switching cost
brand switch cost
現在使用している製品から、競合他社の製品へ切り替える際に発生する5つのコスト。
  1. 切り替えの際に発生する金銭的コスト
  2. 新しい製品を探す探索コスト
  3. 使い方を覚えるのに必要な取扱コスト
  4. 心理的な抵抗を感じる心理コスト
  5. その製品を使うことにより、周辺も変えなければならない周辺コスト
スクランブルド・マーチャンダイジング scrambled merchandising
ヴィレッジヴァンガードのように、書店なのに食品が置いてあるような、従来の主軸商品とは無関係な商品やサービスを加えること
ハワード・シェス モデル Howard Sheth-model
消費者行動研究の代表的な行動科学モデル。消費行動は、
  • 広告を見るなどの刺激(input)
  • 日常生活における知覚的な構成概念と学習構成概念
    (perceptual constructs and learning constructs)
  • 購買(outputs)
という流れを辿るという説
バックワード・チャネル backward channel
企業からユーザーへ流れるチャネルではなく、資源回収やリサイクルのように、ユーザーから企業へ流れるチャネル。
自治体の回収やボランティア、回収専門業者など。
フリークェント・ショッパーズ・プログラム frequent shoppers program
お客様(磁気)カードの導入によるポイント制プログラム。
マイレージ(フリークェント・フライヤーズ・プログラム)と同じ。
ロス・リーダー loss leader
囮(おとり)政策。
目玉商品や特売品


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