ポジションとは?
スポーツのみならず、マーケティングに携わるプロ達も、ごく日常的に使っている用語に- ポジション(位置)
- ポジショニング(位置取り)
「ちょっと高くて、贅沢なビール」
というポジションに位置するのがエビスビール。価格が高くても、エビスを飲むことで、「そんな(ちょっと値段が高い贅沢な)ビールを飲んでいる自分は、味の分かる大人」
と思って買う(売れる)わけです。同じサッポロビールが発売している「麦とホップ」と飲み比べてみれば、じつは、ソムリエやブレンダーでもなければ、違いは分からなかったりするわけですが(本当。実験済)
「ちょっと高くて贅沢なビール」
というポジションの先入観が、「やっぱり、エビスは旨い!=自分は違いが分かる!」
と自己満足してしまうわけです(=顧客満足)。これが、マーケティングを取り入れると売れるカラクリ。
実際に、エビスビールは、ずーっと、高級感のある(料亭で飲むような)雰囲気の広告で宣伝していますし、
同じサッポロとはいえども「麦とホップ」は、俳優の田村さんが
「ビール歴44年。不覚にも、ビールと間違えてしまいました。私にはビールです」
と、ビールと間違えるほどのうまさを宣伝していました。
ポジションや、ポジショニングは、ライバルのみならず、同じ社内の商品でも、ありえるんですね。
さて、ポジション、お分かりになりましたか?
ポジショニングとは?
次に、ポジショニングには、・市場ポジショニング
と
・製品ポジショニング
があります。
ポジショニングは、市場におけるライバルとの違い=ポジション(位置)を決めること。
まず、市場ポジショニングというと、市場における企業の位置を指します。
ビールメーカーや自動車メーカーを思い浮かべてみれば解かりやすいでしょう。
1.トップシェアを誇る“リーダー”(一社)
2.トップシェアを狙う“チャレンジャー”(一社~数社)
3.チャレンジャーに続く一団“フォロワー”(数社)
4.それらとは別の顧客を狙う隙間狙いの“ニッチャー”(数社)
の4つ。
その企業が、その市場を、どれだけ占めているか?が、市場シェア。英語にすれば、マーケットシェア。
マーケットシェアが60%を超えれば、筆者の経験則に照らし合わせると、その会社が寡占しているといっていいでしょう。
しかし、こんなもの(知識)は、学校の授業で習うくらいで充~分。
なぜなら、リーダーやチャレンジャーなど、市場の中で存在感がある大手・中堅企業のマーケティング部に勤務するなら知っておく必要もあるでしょうが、
日本の企業の99.7%(ほぼ100%)を占める中小零細企業はニッチャーです。
わかりやすくいえば、その他大勢。
小さな町の小さな鉄工所が、どうして今さら、新日本製鉄に追いつき、追い超せるでしょう(笑)