ドトールやスターバックスを、喫茶店とは呼ばずに、カフェと呼ぶようになりました。本来であれば、
- プロントのように、アルコールのメニューがあればカフェで、
- アルコールメニューのないドトールや、スターバックスは、喫茶店
ですが、やはり英語のほうがピンと来やすいからでしょうか、それらは、
- セルフスタイル・カフェや
- シアトルスタイル・カフェ
と呼ばれています。このような
- スタイル・カフェも、
- フルサービス(喫茶店)も、
- アルコールの有り無しも、
全部まとめて、カフェと呼ぶようになりました。
さて、食の安全・安心財団の調査によると、三大カフェ(ドトール、スターバックス、ターリーズ)は、右肩上がりで伸び続けている反面、
喫茶店市場は1982年の1兆7000億円をピーク
に1兆180億円まで(40%!)減少。
半分に近い市場が失われ、なお且つ、カフェが増えているにもかかわらず、喫茶店は減少しているという構造転換がおきた典型的な市場です。
パラダイムシフトが起こると、旧態依然とした弱小から淘汰されていくのが世の常。さはさりながら、
なぜ個人経営の喫茶店が淘汰されないか?
というと、地代が大きいようです。
ドトールやスターバックスは、駅前や繁華街などの立地が良い場所にありますから、家賃が高いことは容易に想像できますが(それらと個人経営で戦うのは不利ですよね)、個人経営の喫茶店は、家賃の安い場所の悪さが、かえって、
隠れ家的な雰囲気を醸し出し人気を集めている
模様。確かに、神田神保町や代々木には
「こんなトコに喫茶店があるとは!」
と驚くほど路地裏にヒッソリと佇んでいたりします。それでも昼は満席だったりして。
地代の他には、菓子の製造販売や、パンの製造製造の兼業として、イートインの喫茶スペースを設けている喫茶店があります。千円カットの理容店と同じですね。
喫茶店を開店することが目的か、開店し続けることが目的か
最後に、人件費。個人経営は、オーナーさえ食べていければ最悪でも経営可能ですが、外資のコーヒーショップは、株主から、10%弱の利益を求められるそうで、
利益10%が出なければ即スクラップ
アンド、他の立地にビルド。スクラップ&ビルドです。まとめますと、個人で喫茶店を経営するとしたら
- 昼間人口が(都心など)多くて、家賃が安い場所に、隠れ家的に作るか
- 本業と兼務する(収入源を他に確保しておく)か
- 大手コーヒーショップの看板で営業する(FCに加盟する)
という3つの選択肢に絞られそうです。
近ごろ、早期退職や、定年で、喫茶店の開業を目指す人が増えているそうですが、開店することが目的なのか、し続けることが目的なのか、今一度、考えてみても損はないと思いませんか?