GNP(国民総生産)とGDP(国内総生産)の違い
Gはグロス、N はナショナル、Pはプロダクト
わかりにくいのが、GNP(国民総生産)とGDP(国内総生産)の違いでしょう、きっと。
まずは、言葉の意味から。
- Gは、グロス(gross)= 総額
- Pは、プロダクト(product)= 生産。大量生産品(工業製品)
生産品とはいえ、無形のサービス品(美容業、旅行業、士業etc.)も含みます。次に、
- GNP(国民総生産)の N は、ナショナル(national)= 国「民」の
- GDP(国内総生産)の D は、ドメスティック(Domestic)= 国「内」の
という意味。余談ですが、Domesticには「家庭内の」という意味もあるので、ドメスティックバイオレンスを和訳すると、家庭内暴力。
さて、GNPとGDPを、わかりやすく、コメ農家の殿村家に例えるとしたら、
- GDP(殿村新潟 総生産)= 新潟の殿村家の親父さんが売ったコメの金額
- GNP(殿村家 総生産)= 新潟の殿村家の親父さん + アメリカで独立した長男が売ったコメの金額
昔は、地球上のドコに殿村さんの一族が分散していても、
- 殿村一家という理由で、
- 新潟の親父さんの売上も、
- アメリカの長男の売上も、
殿村さんチのコメの売上として合算していました。これがGNPです。
それを、1994年から、GNPではなく、GDPで成長率を測るようになった背景として、
「アメリカの長男の売上は、日本の国力に無関係だろ~」
という意見が高まり、GNP(殿村家 総生産)ではなく、GDP(殿村新潟 総生産)になったという次第(長男の売上は無関係)
なので、GDPが1%増えるということは、
殿村の親父さんが売ったコメの金額が1%増えた(長男の売上は無関係)
↓
経済成長率が1%増えた
ということになります。この「増えた」分。GDPの増減を%で表したのが、成長率です。
この「新潟の殿村」を「国内」に置き換えると、国内総生産(GDP)になります。
5/7(再来月公開)
へ続く