まだ機が熟していない商談の段階で擬似客
が、
「まだ買うのは早いと思うんだよね」
と打ち明けたとしよう。さて、あなたは、
「そんなことはありません。遅すぎるくらいです。なぜなら……」
と、時期尚早ではない正当な理由を滔々と述べ、教え諭す…か、
2 「そうですか。わかりました。では、またの機会に」
と、相槌を打って、さっさと引く…か、
3 「では、いつ頃が適切な時期だとお考えですか?」
と、相手が問題にしている「時期」についてヒアリングする…か、
1~3の、どれを選んで答えるだろう?
セールスの現場はケースbyケース
につき、正解は無い。が、私なら、
「では、いつ頃が適切な時期だとお考えですか?」
と訊く。ひと通り聞いたうえで、
「なるほど。そういう考え方もあるんですね。分りました」
と、まずは相手の考え方を認める。その後をどうするかは、聞く間に考える。ナゼなら、
問題の背景(相手の考え方や状況)が分らなくては
そもそも
交渉
にならない。
いかに正論とはいえ、相手の考え方を認めずに、打ち消してばかりいては
話(交渉)が前へ進まない。時間の無駄
・人は、認められたがっている(マズロー5段階欲求説)
こう考える根本には、売りつけるのではなく、売る権利を持っているのが営業だと私は考えているからで、
- 買った新規客も嬉しい
- 売った自分も嬉しい
という関係を最初に築いておけば、あとあとが楽だからである。
つまり、リピーターになってもらい易い。
以上の進め方は私の我流である。さて、あなたは、どう思っただろう?では、次の問題。
セールスから離れて
たとえば上司や優良顧客から、
「キミの弱点というか、問題点はソレだよ」
と指摘されたとき、声に出すかどうかは別にして、
- 「うるせえ」
- 「とうの昔から分っていること」
- 「だって、こういう正当な理由がアルんだもーん」
- 「気づいてはいたが、改めて指摘してくれるとは有り難い」
と考えるか、どれだろう?
次の問題。同僚あてに「Aさんをお願いします」と電話がかかってきた
とする。Aさんは留守。そこであなたは、
「外出しております」
「ただいま外出しておりまして、11:00に帰社する予定です」
「外出中で11:00に帰社予定ですが何か伝言しておきましょうか」
「11:00に帰社予定ですので、戻り次第こちらから電話させます」
どう答えるだろう?
次の問題。
不具合の原因を究明する会議の席で、意見を求められた時
あなたは、
- 「知りません。わかりません」
- 「自分のセクションの問題じゃないんで、興味ありません」
- 「不勉強で申し訳ありません。教えてもらいたいと思っています」
- 「今は何とも言えませんので、早急に調べてみます」
どう答えるだろう?
次の問題。顧客(あるいは擬似客)から「これ、頼めるかな」と打診されたとき、あなたは
- 「ムリです。できません」
- 「わかりません」
- 「わかりませんので、できるかどうか調べてみます」
- 「ソレは無理かも知れませんが、コレなら出来ます」
どう答えるだろう?
では、次の問題。上司から、「掃除しほしい」と要請されたあなたは
- 「イヤだ (何の理由も根拠も無いのだが)」
- 「(自分の仕事は掃除じゃないから)掃除しません」
- 「(業務命令じゃ仕方がないから)掃除します」
- 「(掃除することに気づかなかった)これから掃除は任せて下さい」
どう答えるだろう?
あなたが正解だと思える回答が、今のあなたにとって正しい。
それがあなたの、ビジネスへ対する今現在の意識なのである。