商品を売って、売上を増やそうとする
と、売上は伸びなくなるのは、なぜでしょう?答えは、
売り上げを増やす目的で、商品を売る
からです。商品を売って、売上を伸ばすのは、当たり前
と思いますよね?そうでしょう、そうでしょう。その当たり前な常識に、思わぬ落とし穴が潜んでいるのです。「売り上げ目標を達成しろ!」
とハッパをかければ、
営業部員の意識は、売上金という数字へ向かい、商品を売るのが目的
になります。そうなると、営業戦略は、お金と商品を交換する商取引が戦略目標
になり、量と回数と単価と期日が目標値
になります。もちろん、企業は営利追及団体ですから、お金と商品を交換するのは当然ですが、では、会社の商品を、
誰のお金と交換するのでしょう?
いわずもがな、お客さんですよね?代金を払ってくれるのはお客さんですし、商品を買ってくれるのも、お客さんですから、商売は、売上金よりも、商品よりも、お客さんが最優先であることはサルにもわかります。
サルでも分かる話なのに、売上目標を追いかけると、お客さんよりも、
売上金ほしさに、商品を売り込む
ようになります。お客さんが買いたい「価値」よりも、ナンボ売れたか?に価値を見出すようになります。それに、売上を稼ぐのも、商品を売るのも、会社の都合であって、お客さんの都合ではありませんね?
ところが、売る側の立場に立つと、お客さんの立場に立つよりも先に、
商品を売って、売上金を稼ごう
とします。いつの間にか、全社を挙げて、お客さまよりも、お金さま第一主義になるわけです。
売れてナンボですから、もう、顧客の都合よりも、自社の都合が優先し、
商品の販売が大命題
になります。売りが使命になるため「買って」「買って」「買って」の連呼になるわけです。
はて、お客さんは、あなたの会社の都合で、商品を買うのでしょうか?
お客さんは、自分の都合で、価値を買う
んですよね?商品が優先しますと、お客さんが求めている価値よりも、商品そのものに価値が生じます。
そうなると、営業マンは、商品の説明から始めます。
請われているなら、説明しなければなりませんが、請われなくても説明するとしたら、そりゃ押し売りでしょう。
これこの通り、商品を売って、売上を増やそうとすると、お客さんは、二の次三の次。
お金が第一、商品が第二、顧客そっちのけ
になります。この落とし穴に陥ると、お客さんの喜ぶ顔を見るよりも、売上が増えて喜ぶ経営者の顔を見るために(会社のために)営業活動するようになります。会社のために営業活動しますから、経営者としてもご満悦。それが正しい営業活動として社内に認知されます。
このように、商品を売って、売上目標を達成しようとすると、売上が伸びなくなるのは、