営業力が強い企業に多い狩猟型の営業活動には向き不向きがある

営業戦略

営業力が強い企業に多い狩猟型の営業活動には 向き不向きがある
営業職には、向き・不向きがあるというよりも、

狩猟型の営業には向き不向きがある

といっていいでしょう。農耕型セールスに、向き不向きは、ありません。狩猟型とは、その日の獲物を追い求めて山野を駆けまわる猟師のように、飛び込みや、TELアポで売りまくる販売志向の営業スタイルです。販売する(売る)のですから、今日・明日の売上が欲しければ狩猟型セールスが適しています。一方の農耕型セールスには、向き不向きがありません。農耕型とは、種をまいて、育て、収穫期が来たら刈り取る農家のように、売れる時期を待って、売れるときに売る顧客志向の営業スタイルです。売るのではなく、育てるのですから、

半年後、一年後の売上が欲しければ、農耕型セールス

が適しています。狩猟型セールスは、販売を目的としたセールスですから、一年先なんて話は鬼が笑います、「いま売れ!すぐ売れ!」という命令が下ります。早く売れれば、早く売れるほど、早く入金があるからです。すぐに売れと命じられた営業マンは、「今すぐに買って下さい。早く代金を下さい」と、いま売れそうな先(少数の顧客母数)へ売ろうと東奔西走します。一方の農耕型は、顧客を目的としたセールスですから、顧客を維持し、母数を増やし、大きな母数の顧客群へ「今が買い時ですよ」と知らせるだけで、無理なく売ります。農耕型セールスと狩猟型セールスでは、どちかが営業力があるかというと、

短期的に営業力の強い会社は、狩猟型セールスが多い

傾向にあります。TELアポ、飛び込み、お願い営業ですね。目的が販売なので、売れる(=販売力がある)わけです。代金が目的ですから。短期的に…とは、会社の寿命のことではなく、狩猟セールスしていられる期間のことです。狩猟型セールスには、向き不向きがありますから、営業マンの離職率が高く、狩猟型に向いている営業マンだけが残るようになっています。一方の農耕型セールスを、世間一般の営業部では、営業活動と呼ぶことはありません。農耕型セールスという概念や実例はありますが、その具体的な方法となると、トップセールス達はやっているのですが、存在しません。トップセールス達の暗黙知が形式知になりにくいからです。巷間よくいわれる、営業力が強いとは、

  • 強い商品を持っているため、既存顧客が維持・深耕されているか、
  • 狩猟型セールスで、新規客を開拓する営業力に秀でている

場合を指します。狩猟型の営業マンは、とてつもなくパワフル。彼らは一様に快活で、能動的で、積極的で、非日常的です。このあたりが、営業マンに、心構えが必要といわれる所以(ゆえん)でしょう。不屈の精神と言い換えることもできます。狩猟型セールスするならば、ご自分の適性と、才能を確認してみて下さい。農耕型セールスするならば、適性も才能も要りません。ご自分以外にも、営業活動させて下さい。

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